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甘いも、せつないも、すべての想いはあなたと共に・・・
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【支配人の憂鬱番外編】あなたの隣で #14



side 水沢




照明をギリギリまでおとしたフロア。

その一番奥にあるソファにいる私達のところに誰かが近寄ってきた。

「いらっしゃいませ。ALEXANDRITEへようこそ」

そういって照れたようような笑みを見せる翔平くん――――と、アキ。

その手にはトレイにのったカクテルがあった。しかしそれよりも気になることがある。


「その格好は……」

2人は白シャツに蝶ネクタイ。サイドに太いラインの入ったスラックスにカマーベストといういでたちだった。そう、峰くんの格好に似ている。

「ぱっと見これぐらいしか残っている制服がなくて」

アキが悪びれずに言った。店の備品を勝手に――――と怒る気持ちにはならない。なぜなら私の目の前にいる翔平くんから目が離せないから。

翔平くん。すごく、発情した顔をしていますよ?

「――――こちらに来なさい」

そう言って翔平くんに向かって手を差し出すと、その手に自分の手を重ねた。

私はゆっくりと手を引きながら、翔平くんを自分のもとに誘導する。

「カクテルはいかがですか?」

翔平くんがトレイを私に差し出し、微笑んだ。

「ほう、きれいな桜色のカクテルですね」

「あの時のカクテルをイメージして作ってもらいました。レシピわからないんで、色だけですけど」

そう言って恥ずかしそうに目を伏せる。

その仕草に一気に煽られた。

「のませていただけますか?」

「え?」

戸惑う翔平くんの手を強く握り、私の肩にかけさせる。

前のめりになった身体を支えるため、翔平くんがソファに片膝をついた。

「持っていてあげますから、一度トレイを置きなさい」

そう言って開いている手でグラスを持ち上げると、翔平くんはトレイを後ろにあるテーブルの上へ置き、私に向き直った。

私は翔平くんの口元にカクテルを近づける。

私の意図がわかったようで、かぁっと顔が赤くなるのがわかった。

「水沢さん……」

潤んだ瞳で私を見つめつぶやいたあと、カクテルを口に含み私へと顔を近づける。

私はソファの背もたれに身体を預け、その時を待った。





柔らかく重ねられる唇。

注ぎ込まれるカクテル。

しかしそのカクテルよりも酔わせるのは翔平くんの存在そのもの。

伏せられたまぶたに、かすかに震える長いまつげ。

肩に添えられた手の熱に、重みできしむソファ。

ゆっくりと離された唇は、ぬらりと艶かしく光っていた。

「……俺も、飲みたいです。そのカクテル」

「あなたは本当に――――困ったひとですね」

カクテルをぐいっと煽るようにして口に含むと、翔平くんを引き寄せ覆いかぶさるように唇を重ねた。

カクテルと共に翔平くんの口内に舌を滑り込ませる。

「ん……」

少し甘めの液体を撹拌するように舌を動かすと、翔平くんも舌で応えてくれた。

やがてこくんと翔平くんの喉が上下に動き、口の中が空になる。

「俺……溺れそうです……カクテルに……」

その言葉に少しがっかりした。そうですか。カクテルにですか。

そんな私の気落ちした様子に、翔平くんがくすっと笑った。

そして耳元で囁く。

「水沢さんには、もう……とっくに溺れてます」

一度落としておいて、持ち上げる。

そんなテクニック、一体どこで覚えてきたのでしょう。

「許せませんね」

「え?」

私は翔平くんの手を掴むと、立ち上がってフロアを出た。








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