BL-R18+

甘いも、せつないも、すべての想いはあなたと共に・・・
2017年10月 ≪  123456789101112131415161718192021222324252627282930 ≫ 2017年12月
TOP 君への願い ≫ 【アレキサンドライト番外編】君への願い #19

【アレキサンドライト番外編】君への願い #19



side アキ



「いてて……」

痛む腰をかばいながら、うつ伏せ状態からゆっくりと起き上がる。

布団の上にペタンと座り、敦彦のいない隣の布団をじっと見つめた。

まったく温もりの感じられない布団に、敦彦が早々にここを出たことが伺える。

「敦彦……」

声に出してみたけど、それに返事をする者はいない。

「っ!」

布団に突っ伏すようにして額をつける。

拳を握り、頭の左右から布団をドンッと叩いた。

「…………」

そのまま数秒。ぎゅっと拳を握り、額をズリズリとこすりつける。

でも。

「よしっ!」

俺は勢い良く顔を上げた。

勢い良すぎてちょっと腰が痛かったけど。

「落ち込むの、おわり!」

そう言って拳を開き両頬をパンッと叩いた。



シャワーを浴びてドライヤーをかける。どこで調べたんだか、俺がいつも使っているワックスがおいてあった。

さすがというか、なんというか。

「よっしゃ! カンペキ!」

鏡の中に映る俺を見て、満足げに笑った。


「おはよ~ございます~」

「晃さん!」

菊乃さんの俺を呼ぶ声に、ピシャリと背中が伸びる。

ちなみに"井上様"回避案として、"晃さん"になった。言われ慣れてないから、なんだかむず痒い。

照れながら菊乃さんの方を向くと、腕組みして仁王立ちの菊乃さんが俺を睨んでいる。

って言っても、本気の睨みじゃないけど。

「はやく食べていただかないと、片付きません!」

そうだった。お客様扱いはやめてほしいと言ったのは俺だ。

「すんませんっ。いただきます! で、後片付けは俺がします!」

パタパタと菊乃さんの方に駆け寄ると、菊乃さんがニコリと笑った。

「後片付けはいいので、食事が済みましたらお館様の作業を手伝って差し上げてください」

じぃさんの作業? なんだろう。

俺は頭の上にいくつもハテナマークを浮かべながら、朝メシを食うために菊乃さんの後について台所に向かった。

ちなみに。

菊乃さんの「高級旅館の和朝食!」って感じの朝メシは、見た目の豪華さとは違ってとてもやさしい味がした。





↓よろしければ1日1回クリックしていただけるとうれしいです。更新の励みになります♥
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ

web拍手 by FC2

エラーになる方は、こちらからお試しくださいませ↓
うちのダンナが1番!攻めキャラ投票

 君への願い | Comments(0) | Trackbacks(-)

Comment













非公開コメントにする