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甘いも、せつないも、すべての想いはあなたと共に・・・
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【アレキサンドライト番外編】君への願い #38




side アキ




「ん……」

ガタン、と体が揺れて、うっすらと目を開く。

ここ……どこだ?

俺……いったい……。


目の前の景色がゆっくりと流れていく。

音がしないように配慮されたと思われる、絨毯敷きの長い廊下。

間接照明の柔らかい灯りとドアとドアの間隔が広いことから、ビジネスホテルとかではなく、そこそこお高いホテルみたいだ。

そこを車椅子に乗せられて移動している。

後ろでエレベーターの音が聞こえたから、さっきの振動はエレベーターを降りるときに段差に引っかかったのもしれない。

そんなことを考えていると、朦朧としていた意識がだんだんとクリアになってきた。

そうだ。俺、いきなり何かをかがされて!

「おや、目が覚めましたか?」

関の声が聞こえた。そっちを向こうとしているのに、体が言うことをきかない。俺はまっすぐ前を向いたままだ。

「ふふ。動けないでしょう? 逃げたくても逃げれない、助けを呼びたくても呼べない。そんな絶望の中、これからあなたは見知らぬ男に犯されるのですよ」

関はどうやら俺の横を歩いているようで、斜め上から声が降ってくる。

「意識が戻ってよかった。無意識のところで犯されても、おもしろくないですからねぇ」

愉快げに喉を鳴らしながら関が俺の首筋をそっと撫でた。

「さあ、つきましたよ」

そう言って関が俺の前に回り込み、呼び鈴を押しながらニヤニヤと笑い俺を見下ろしている。

しばらくしてドアが開き、中から男が出てきた。上を向けないので誰かわからないが、関よりは若い男のようだ。

少し間があく。

俺をじっと見ているんだろうか。

値踏みするような、無遠慮な視線を感じた。

「へぇ、この男が如月の?」

「そうです。見た目どこにでもいそうな平凡な男ですが、如月を虜にする何かがあるのかもしれません」

平凡で悪かったな。虜も虜だぞ!

部屋の中に俺と一緒に入ろうとする関を、その男が止めた。

「ここからは私一人で。関さんは顔が出ないほうが良いでしょう?」

「――――そうですね。どのみち私は勃ちませんしね。横でビデオでも回しながら鑑賞しようかと思いましたが――――」

「ハメ撮りのほうが、臨場感があっていいですよ。どうぞお任せください。あなたが見ていると、私も残虐になりきれない」

ジョーダンじゃねぇぞ?

残虐ってなんだよ!

って、なんか俺、やけに落ち着いてねぇ? これからヤバイことになりそうだっていうのに、不思議と焦りとか出てこない。

「では、大切な"駒"を、お預かりしますね」

「ああ、よろしく頼みますよ」

そう言うと関がわざわざ俺の前に立ち、視界に入るように身をかがめてニヤニヤと笑った。

そして俺の顎を持ちクイッとあげると、顔を近づける。

「せいぜいかわいがってもらいなさい」

そう言って、勢い良く俺の顎を横に弾いた。

俺はされるがまま、うなだれるような格好で下を向かされた。

くそっ。

「では」

若い方の男の足先が視界に入る。

敦彦が履くような、イタリアものの、先の尖った洒落た革靴だった。

パタンとドアを締めると、そのまま奥のベッドルームまで俺を運ぶ。

キングサイズのデカイベッドの横に車椅子をつけると、男はいったん部屋を出ていった。

しばらくして水差しに入った水とグラスが近くのナイトテーブルに置かれる。

「水でも飲むかい?」

「……」

当然俺は答えられない。喋りたいのに、口の周りの筋肉が動かないからだ。

「まったく、厄介な薬を盛られたね。抜けるまで、少し時間がかかるよ」

関に相対しているときとは異なる、優しく砕けた口調。この声、なんだか聞き覚えがある?

「まったく。無茶をしすぎだよ、アキくん」

そう言ってその人物は俺の前にしゃがんだ。







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